春木 聡｜Satoshi Haruki 

material:safety flag(acrylic,canvas),sizefree

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想像力なき人間にとって、この取り組みは単なる警告の域を出ないであろうか。
日本で緊急事態宣言が出てから2日目の夜、普段多くの通勤客で溢れる東京駅もまばらな人通りになった。

駅舎の後ろにあるオフィスビルの明かりに、まだ人の働く様子が垣間見える。右手に見える建設現場も先ほどまで稼働していたようだ。
制度や権力がそれほどまでに私達を管理・制限しない代わりに、都市(公共空間)を自己責任論が抑圧し、同調圧力は見えざる視線となって私達の身体を貫く。

建設が反旗を翻そうとしているのは、この不確実な状況と、それに翻弄され、普通や一般、そして安全という言葉を盾に私達の自由を拘束する歪んだ正義感や、私達の心の中に巣食うなにものかに対してである。
私たちの労働を管理・監視していた規範は、その姿を黒く変えて【監視することを監視する】。